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&Critiques Blog (Arts&Books)

“Arts&Books” で美術鑑賞と読書会をさらに楽しむために
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11ヶ月で55作の名著を読む会 第03回
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    「11ヶ月で55作の名著を読む会」(多読会)の第03回は、8月30日(日)に実施しましょう。
    下記のテキストのうち、理想的には5作すべて、標準で必読3作(◎)を読んできてください。参加の最低条件は必読1作を読むこと。
    多読が目的のため、精読する必要はなく、浅い読みでも斜め読みでもかまいません。会合も、とくに発表者を立てず、参加者全員の簡単な感想を聴きながら歓談する形式をとります。
    全11回のすべてに参加必須というわけではなく、参加したい回だけに参加でもかまいません。

    【 日にち 】 8月30日(日)
    【 集 合 】 16:45に高田馬場駅BIGBOX前
    【 場 所 】 高田馬場駅周辺の喫茶店など(参加多数の場合は会議室)

    今回のテキスト(Arts&Books文学選集第03巻の構成)は下記のとおり。
    ◎ ホメロス「オデュッセイア」(岩波文庫ほか)
    ◎ ジョイス「ユリシーズ」(集英社文庫ほか、範囲はご自由に)
    ◎ 田山花袋「蒲団」(岩波文庫ほか)
    ○ 「ギルガメシュ叙事詩」(ちくま学芸文庫ほか、本文のみで可)
    ○ ジッド「狭き門」(新潮文庫ほか)
    今回のテーマ(Arts&Books文学選集第03巻のテーマ)は「叙事」
    ただし、このテーマは便宜的なもので、それについて歓談・議論するということではありません。

    第01回〜第02回の会合は下記の通りに進めました。
    「まとめて簡単な感想」 → 「1作目のあらすじ確認」 → 「1作目について歓談」 → 「2作目のあらすじ確認」 → …… → 「5作目について歓談」 → 「次回のための連絡など」

    全11回のテキスト=全11巻の文学選集の構成は、こちらのExcelファイルを参照(随時更新)。
    第01回〜第06回のテキストは、こちらのPDFファイルを参照(文庫・翻訳のオススメつき)。

    参加希望のかたはinfo@artsbooks.jpまでご連絡ください。
    新入生・二年生以上・他大生・院生・社会人etc.、どなたでも歓迎します。


    オデュッセイア    ユリシーズ    蒲団
    | 多読会 | 00:00 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
    ■ 第03回の見開きの冒頭

    叙事とは、主観的な認識を超え、出来事をあるがままに叙述すること。認識上の好き嫌いを超えて無関心に、存在への愛を描こうとすること。2009年度の大学読書人大賞を受賞した舞城王太郎が、8月7日に新作長編「ビッチマグネット」を発表した。同作も受賞作と同様に、叙事の不可能性と、それにもかかわらずの憧憬を描いている。
    | Arts&Books | 2009/09/10 8:33 PM |

    ○ ジッド「狭き門」

    冒頭の「力を尽くして狭き門より入れ」という聖書の一節は、物語の背後に美しいだけではない切迫した複雑な関係が絡み合っていることを暗示している。所々に見え隠れするジュリエットのジェロームへの思慕。だが、彼女にスポットライトがあたることは無い。なぜなら、アリサは死後の日記で皮肉にもジェロームを永遠に所有することに成功したからである。「さあ、目を覚まさなければ……」というジュリエットの最後の独白はそれゆえに重く切ない。(コミヤマ)
    | Arts&Books | 2009/09/10 8:34 PM |

    ◎ ジョイス「ユリシーズ」

    全部は無理なので17章についてささやかに。Q&A式のこの章でジョイスは“?”によって世界を再構築した。グレートノーザン鉄道が、沸騰現象が、L・ブルーム宅書棚の目録が書かれる必要があったのか? 勿論必要など無い。だが、自分の生に直結しないと思える情報を除外していったとき、最後に残るのは空虚な肉体になってしまうのではないか。同時に、周囲の情報をただ享受することは、無意味で肉体を満たすことになるのではないか。ジョイスは疑問文を介して“自明”とされているものを読者の意識上に引っ張り出す。例えば、握手を幾何学的に描写する。親しみを表現するこの一動作を空間に布置するよう強いるのだ。記号としての握手に肉体が取り戻される。次に自分の内側から疑問や考察が生まれる。「では善意と悪意を隔てる力の負荷はどれほどか」とか。その結果、私たちは世界が重層的であり、自分が思っているより広いことに気づく。(サトウ)
    | Arts&Books | 2009/09/10 8:34 PM |

    ○ 「ギルガメシュ叙事詩」

    現存する世界最古の物語は、死すべき人間が永遠の命を希求するという不朽の主題だ。主人公ギルガメシュは力猛き英雄であり暴君。神の創ったエンキドゥはその横暴を懲らしめるはずが、彼の親友となってしまう。だが、ギルガメシュはその友の死に直面して初めて、自身も死ぬ運命にあることを恐怖するのだ。真の懲戒は「死すべき汝自身を知れ」との神の声。人は死ぬ――この不条理を透徹した態度で眺めた時、我々は如何なる生き方を見出せるか。ギルガメシュは安易な救済を与えてはくれない。(モリワキ)
    | Arts&Books | 2009/09/11 5:00 PM |

    ◎ ホメロス「オデュッセイア」

    数年ぶりに父方の田舎を訪ねたときのことだ。祖父母はあらんかぎりの歓待ぶりで私の滞在を祝ってくれた。私はもちろん、反射的に感謝を覚えた。だが、その瞬間、祖父母の処世に長けた行いに、底知れぬおそれをも感じずにはいられなかった。贈与と返礼、そして歓待こそが社会を成立させる。本作品を読んでいると、個人的で一般的なこの体験が思い出され、また、贈与論のこの命題が始終ちらつく。故郷への帰路、オデュッセウスは方々で尋常ならざる歓待を受ける。彼を知らぬ人々からもである。定言命法のごとく意識を超えて力を及ぼすあの命題。本作品は、神々と人間の関係、人間の知恵や同一性など、多様な観点から読める豊かさをもつ。だが、その豊かさは物語のそれだけに留まらないのだ。古代の慣習や風俗、人物の行動や表情の、リアルというより以上に生き生きとした描写もまた、不朽の傑作たるゆえんのひとつである。この豊かさをも味わうために、あらすじではなく作品そのものを読んでみてもらいたい。(イガラシ)
    | Arts&Books | 2010/02/09 3:36 AM |

    ◎ 田山花袋「蒲団」

    私、私、私、……。あるがままの私をみせつけたい。これまでだれにも語らなかった私の裏の姿を語りたい。ハイカラな趣味の背後の旧弊な執着、賢ぶる振るまいの背後の愚かな想い。私小説の凡庸な読者はそう読むかもしれない。世界、世界、世界、……。私なんてどうでもいい。あるがままの世界をつかみとりたい。これまでだれにも語られなかった世界の真の姿を語りたい。矛盾の同居する私なるもの、たがいの欲望を欲望しあう人間なるもの。自然主義の凡庸な作者はそう考えて書くかもしれない。虚構、虚構、虚構、……。あるがままなんてどうでもいい。あるがままの私と世界は、あるがままのものとしてあらしめられたものにすぎない。再現はなにかの再現ではない。再現されるべき自然は、再現されたものから捏造されたものにすぎない。再現がすべてであり、すべては虚構である。ハイカラな趣味のみならず、愚かな想いもまた借りものである。私は、世界は、自然は、例えば「ツルゲーネフ」からの引用にすぎない。(イガラシ)
    | Arts&Books | 2010/02/09 3:36 AM |










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